2022.03.11

知っておきたい中学受験のこと vol.2 中学受験を検討するなら、いつからどんな準備が必要?

Column

中学受験を目指す際、最初に知っておきたいのが、何歳から何を始めるべきかということ。「中学受験の勉強は小学校5年生頃から」と思っている保護者は少なくないかもしれませんが、親世代の頃とは、受験の形態も事前準備も、大きく変わっています。
そこで、受験準備のタイミングや必要な準備について、中学受験に悩むママたちに向けたサポートを行う、中学受験アドバイザーの西 和美さんにお聞きしました。実際に中学受験を経験した、先輩ママたちの声もまじえてお届けします。

中学受験対策はいつから始めるのが一般的?

中学受験の準備は、超難関、難関の学校のレベルに限らず、小3の2月からの新4年生のカリキュラムでのスタートが一般的だと西さんは言います。
「小3の2月、入塾テストでまず習熟レベル順にクラス分けされます。ただし、超難関、難関に後に合格するお子さんの多くは、通塾の前に家庭学習(進研ゼミ、Z会などの通信教育、公文式)で少なくても小3までの学習はほとんど仕上げている場合が多いです。わが家の息子たちも入塾前まで同様に進研ゼミで学習していました。また、 塾は、多くが大手中学受験塾(日能研、四谷大塚、SAPIX、早稲田アカデミー)に通います。息子たちは日能研でした。ほとんどの場合、国、算、理、社の4教科すべての受験教科をとります。平日週2日の通塾と、2週間に1度、週末に復習テストがあるのが一般的です」

小5、小6から塾通いするのでは遅い?

小3の2月スタートは無理なく受験対策を進めていける点はよいけれど、必須ではないと西さん。
「お子さん自身が『中学受験をする!』とやる気になってきた小5、小6で入塾するのでも遅くはないと思います。ただし周りは随分進んでいるので、追いつくために授業の勉強以外にも家庭での受験勉強が必要になります。塾に入る前から通信教育や問題集などでコツコツ勉強していた場合は無理なく追いつけるかもしれませんが、学校の勉強だけやってきた場合には、かなり努力が必要です」

〈先輩ママの声〉

「小5から通いました。超難関校を目指すお子さんは、小3から通っている場合がほとんどでした」(Y.Gさん/中3の男の子のママ)

「周りのお友だちが小3の終わり頃、こぞって受験のための塾に通い始めたので、娘も慌てて入塾テストを受けました。小4に進級する前、春季講習から受験対策をスタートしました」(S.Tさん/中3の女の子のママ)

中学受験、塾通いは必須?

多くのお子さんが中学受験対策のために塾に通いますが、家庭学習では難しいのでしょうか。
「小5、小6になると勉強も難しくなり、わからない問題が出てきた場合、親に教えられる学力と時間があれば問題ないですが、それが難しい場合、塾であればすぐに先生に教えてもらえるので、お子さんがわからないままの状態でいることを避けることができます。また、塾では最新の受験情報を研究しているため、塾のカリキュラムに沿って学習することで、親が志望校に合格するためのテクニックを調べる手間を削減することができます」
ほかにも、塾通いには以下のメリットがあります。

1. 一緒に学ぶ友人、仲間がいると競争心が湧き、切磋琢磨できる。受験勉強がつらくなってきても、仲間と励まし合って頑張ることができる。

2. 学習塾での実力テスト、合否判定テストを受験する子どもの数が多いため、偏差値で全国での位置(実力)を確認できるというメリットがある。

3. 塾のカリキュラムに沿ってプロに任せておけば、志望校に合格できるという安心感が得られる。

4. 塾によっては、授業後に見直してもすぐに理解することができる整理されたノートのとり方を教えてくれる。

塾に通わなくても、合格できる?

塾通いなしでの合格は、志望校のレベルによると西さん。
「塾に通わない場合でも、通信教育で中学受験コースを選択する、大手進学塾の実力テストを定期的に受験するテスト生になる、など対策は必要です。また、親としてのサポートは、お子さんが勉強していてわからないところが出てきた場合、できるだけ教えてあげられるようにしておくこと。そして、志望校のレベルは問わないことです。塾に通うか迷っている方は、親が志望校、目標校の過去問を解き、自身で教えられる範囲なのか、プロの指導が必要なのか、見極める必要があると思います」

〈先輩ママの声〉

「小4の算数でもあやしく、小5・小6なんてとても教えられそうにありません。塾通いなしで受験など、考えられないです」(A.Kさん/小5の男の子のママ)

各学年で学ぶこと

中学受験対策の全体像をチェック! 各学年で学ぶこと、やることを聞きました。

小4

「基礎学力を固め、少しずつ受験勉強をする習慣も身につけたい時期です。学校の宿題以外にも、家庭学習で授業の予習復習に加え、通信教育や問題集などで演習問題も解いてみるとよいでしょう。通塾している場合は、学校の勉強も取りこぼさず身につけ、塾の授業の復習を塾以外の日に行います。演習問題を学習する習慣と楽しさを感じられるように、親としては自然に勉強を促したい時期です」

小5

「5年生になると塾では本格的に受験勉強が始まります。学校、塾の授業の復習以外にも、1〜2時間ほどの受験勉強が必要になってきます。通信教育で勉強しているお子さんも同じです。国語、算数に家庭での学習時間を費やしてきた場合も、小5から社会、理科も本格的に受験勉強を始めましょう。小5になるまでに、社会、理科に興味、関心、楽しさを持てたお子さんは、受験勉強も、その続きのように楽しむことができます。
また、志望校の見学や説明会への参加は5年生のうちに済ませておきましょう。志望校が決まることで具体的な目標ができて、日々の受験勉強も意欲的になるでしょう」

小6

「いよいよ受験まで最後の1年です。塾では学校別対策講座が始まります。志望校を決め、傾向と対策に取りかかります。難関校を目指す場合、偏差値や合格判定などで厳しい現実と向き合わなければならず、お子さんもプレッシャーやストレスを感じてくる時期でもあります。親としては、『成績がよくても悪くても、どんなあなたでも、いつも応援して見守っている』と子どもに安心感を与えるサポートができるように心がけましょう。
過去問は塾にもよりますが、一般的に秋頃から始めることが多いです。お子さん自身の偏差値より高い学校の問題は、まだ解けないものもあるかもしれませんが挑戦してみましょう。休日に入試本番のスケジュールで過去問を解いてみると、実際の入試をイメージできるので1度試していただきたいですね。過去問は、たとえできがよくなくても、落胆しないことです。都内は2月1日から入試が始まるので、それまでに間に合えばOK! 親御さんもマイナスなことは口にせず、応援してあげてください」



「中学受験対策は小3の2月から」と聞いて驚いた保護者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、本格的な受験勉強は小5から。それ以前は、基礎固めや勉強の習慣を身につけていくことが大切なようです。次回は、「中学受験に向いているのはどんなタイプ?」と題して、中学受験に必要な要素について解説します。


教えてくれた人

西和美さん/中学受験アドバイザー
双子の母。長男次男とも中学受験をし、別々の私立中高一貫校へ進学。その後、大学受験で国立大学へ(東京大学 / 東京医科歯科大学)。受験は親子関係が大切であり、ママの負担も大きい。自身の経験から中学受験のサポートに悩むママたちの心に寄り添ったサービスを提供している。
サポート詳細や受験期ママへのヒントはブログにて

知っておきたい中学受験のこと